30kmを完走するために3か月間がんばった内容と経験談【マラソン練習】

自分が高校生の時の話です。

自分の通っていた高校では、毎年、強歩きょうほ大会がありました(強制イベント)。

『競歩』ではなく、『強歩』という名前。

それとはまったく無関係に、ストレス発散のためにランニングを始めた自分がいました。

当時、自分は高校3年生。

『今まで走るのは好きじゃなかったけれど、走り終わった後のスッキリした感じ、悪くない。』

そしてある日、年間ねんかん行事表ぎょうじひょうを見てて気づきました。

強歩きょうほ大会がある』

自発的に走り始めて、まだ1か月もたっていないくらいだったと思います。

『やるか…!』

3か月後にせまった、強制イベントの強歩大会。

走るのが嫌いな自分は、15kmほど走って、毎年棄権きけんしていました。

普段走らない人間だったので、15kmも走ると、足の裏にみずぶくれができはじめて、走れなくなるわけです。あと、全身が痛くなる。

体育の成績とカラダを天秤てんびんにかけて、『カラダを守る』を選び、さっさと棄権していました。

しかしながら、『1回くらいは完走してみたいなぁ』とは思っていました。

『いつかなえるのか??』

『今しかないでしょう』

まだインターネットが普及していなかった時代。

自分は、長い距離を走りぬく方法を、手探りでためしていきました。

そして、自分が出した結論。

歩幅ほはばを限界まで小さくして走る』

これを3か月続けて、強歩大会の30kmを完走しました。

タイムは約4時間でした。

そして、大会が終わった後も、カラダには余裕がありました。

もちろん、足にみずぶくれも出来ませんでした。

『なるほど、長距離を走れる人って、毎年こんな感じだったのか。』

余談よだんですが、30kmというのは、走り慣れていない人が走ると、足の裏を怪我けがする距離でありました。こういった強制イベントでは、『走れる人を基準にしてはいけないな』と、そう思います。

まあまあ、それはそれとしまして。


さて、『歩幅を限界まで小さくして走る』というスタイルで、3か月間、走り続けたわけですが、別に毎日は走っていませんでした。

走るのに飽きたり、疲れが取れなかったときは、3日後くらいにまた走っていました。

学校から帰ってきて、気分が走りたいモードだったら走る。そういう感じでしたね。

『絶対に走りたくないでござる!』

って気分の時は、部屋でおとなしくしていました。

そんな気まぐれな感じでも、自分は3か月で、30kmを走れるようになりました。

しかしながら、走れたら走れたで、次なる壁がありました。

『小さい歩幅で走り続ける』っていうのが、じれったい。

特に、最初の10分間です。

初めの頃は、たった10分走ることさえ苦痛でしたが、1か月ほどで、30分近く走り続けることができるようになりました。

そうなってくると、最初の余裕で走れる10分間が、退屈で仕方がない。

ついつい気持ちがはやって、マラソン選手のように走ってしまう。これが良くなかった。

実際にその日の限界まで走ってみたら、トータルで走れた距離が短くなっていました。

そういった体験です。そういうのを2回、3回と繰り返した結果です。

『最初から最後まで小さい歩幅にてっしよう』って気持ちが強くなりました。

体感すると、考えが変わる。そういうものの一例いちれいだったと思います。

ところで、『小さい歩幅』ですが、具体的にいうと、自分の足の長さだけ、足を前に出す感じの幅でした。

足跡がつながるように、つま先の前にかかとを置いていく。そんな感じです。

このスタイルでの走るスピードですが、歩きの1.2倍くらいの速さでした。

『ほとんど歩きでしょ?』っていうくらいの超ゆっくりペースでしたが、意外なことに、本当に歩くよりも、小幅で走る姿勢をとっていたほうが、遠くまで移動することができました。

歩くのって、理屈は分からないのですが、走るよりも疲れました。

完全に歩くよりも、小さい歩幅で走る姿勢でいたほうが、長い距離を移動できました。

じつのところ、強歩大会に関しては

『歩いてでもいいから、ゴールにたどり着ければいいや。』

とも思っていました。

ですが、実際に3か月間走っていて、なんだかわからないけど、歩いてしまうよりは、走っていたほうがいようだと。

ペースを限界の限界まで落としてでも、走りの姿勢を維持していたほうがマシのようだと。

そんなこんなで、3か月の間は、『最小の歩幅』で、かつ、『最小のペース』で走り続けることを徹底しました。


そして、強歩大会の直前です。

どのくらい走れるようになっていたのか?

とりあえず、超ゆっくりのペースでなら、2時間でも3時間でも走れるようになっていました。

ひとは変われる。…場合もある。

どこかのプライベートジムではありませんが、自分としては、びっくりするほど走れるようになっていました。

ただ、ひとつだけ、気がかりがありました。

自主的じしゅてきに走り始めてから、実際に30kmも走ったことって、なかったんですよね。

2時間でも3時間でもって書きましたが、そのくらい走っていると、さすがに飽きました。

あと、いっつもいっつも2時間とか3時間とか、そんなに時間はとれなかったです。

最大で走った距離は、たぶん20km+アルファくらいだったと思います。

それも1日かけて、朝10km、昼8km、夕方に4kmって配分はいぶんで走った結果でした。

飽きたら帰って、飽きたら帰って、って感じでした。

当時、歌番組でラブラブアイシテル(LOVE2愛してる)っていう番組がありまして、スマップ(SMAP)の香取かとり慎吾しんごさんが『おおきな古時計ふるどけい』を歌っていました。

曲の雰囲気が『アロハ』な感じにアレンジされてて、たくさんのアーティストの方々がステージに立って、一緒に演奏して、コーラスを歌っていました。とてもとても良い番組でした。

個々のアーティストの方々が個別に演奏するスタイルではなくて、アーティストの方々が協力して1曲を披露するというスタイル。今にして思うと、番組制作は非常に大変なものだっただろうと。

それはともかくとして。

自分はその香取慎吾さんが歌っていた時の『大きな古時計』がめちゃめちゃ気に入って、ビデオからMDエムディーに録音して、走るときに良く聴いていました。

その良曲りょうきょくをもってしても、20kmを走るのが、気分的に限界でした。

それで、30kmというのはぶっつけ本番でのぞんだわけですが、『はたして完走できるだろうか?』という緊張を感じた結果、なおさら『いつも通りやる』を徹底すると決めました。

つまり、『歩幅ほはばを限界まで小さくして走る』を徹底したわけです。


強歩大会が始まりました。

大会の序盤じょばんでは、どんどん人に抜かれていきました。

ですが、3か月間走ってきた自分は、経験しています。

『そんなペースでは続かない』

心の中でえらそうに達観たっかんして、自分の超ゆっくりペースを維持して、走り続けました。

『走れる(確信)』

相変わらずの超ゆっくりペースでしたが、15kmを超えて、まだまだ走れる感じ。

『疲れない(確信)』

そうこうしているうちに、序盤で自分を追い抜いていった人たちが、歩道に座り込んでいるのを見るようになりました。

それを見て、超ゆっくりペースで OK なのだと。

そのように、改めて自分に言い聞かせて、走り続けました。

なんだか自己啓発本じこけいはつぼんみたいな話になりますが、地道に走り続ければ、ちゃんと遠くまでいけるんだなって、当時走ってて思いましたし、今もそう思います。そして、その走るペースは超ゆっくりでいいんだと。

強歩大会のコースには、長い下り坂と、長い上り坂もありました。

とにかく、歩幅を一定にたもつ。小さく保つ。

下り坂では、低い階段を1つずつりていくイメージ。決して、スピードは上げないぞと。

上り坂では、ローギアで力強く、ゆっくりとのぼっていくイメージ。スピードも決して上げない。歩幅は、1歩よりも小さい0.5歩。そんなイメージで走りました。

自分の住んでいた街は、とても坂の多い地域でした。まあ、日本なんて、ほとんどが山岳さんがく地帯ですから、どこも似たようなものだとは思います。

その関係で、ブルドーザーが急な斜面を登っていく光景を、ときどき見かけていました。

階段とかローギアに飽きてきたら、そのブルドーザーのゆっくりとしたあゆみに思いをせて、強歩大会を走り続けました。

何を言ってるのかわからないかもしれませんが、自分も、大会の後半は良く分からないことを考えていました。

カラダはまだまだ走れる感じだけど、頭の中が無心むしんというか無我むがというか、走馬灯そうまとうみたいというか。

そして、初めて見えた、(毎日通っているいつもの)校門。

最後の1kmくらい。

全力疾走。

そして、

ゴール!

タイムは、約4時間。

たぶん、まだまだ走れたし、足の裏も平気。

ゴールしたあとも、そんな状態でした。

それから数日たって、完走した人だけがもらえる賞状を受け取りました。

たしか、『強歩大会の長い距離を走りぬいた、あなたの健闘けんとうたたえます』みたいな内容でした。

完走者の中で見たら、自分のタイムは遅いほうでしたが、3か月前に思い立った目標を達成できたということで、嬉しかったです。

この3か月間プラスアルファの期間は、誰に目標を言うでもなく、勝手に立てて、勝手に達成した感じでした。完全に自己満足の世界でした。

そして、自己は満足しました。

それにしても、30kmっていうのは、めちゃめちゃ長かったです。自分の場合は、毎日走れる距離ではないなって思いました。

毎日の日課で走るなら、2kmから4kmくらいがちょうど良い感じ。

強歩大会が終わった後は、体育のサッカーで、体がめちゃめちゃ軽かったです。

ドリブルでサッカー部の人を抜ける日が来るとは思いませんでした。

強歩大会の前は、体育の時間が全部マラソンになっていたので、マラソン以外で体がどうなっていたのかは、全然気が付きませんでした。

高校卒業前の、ほんの少しの間だけ、体育が楽しかったです。

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