Windows 10 で、タスクマネージャーの『タブ』を指定して開くショートカットの作り方です。
『パフォーマンス』を指定してタスクマネージャーを開いたり、『詳細』を指定してタスクマネージャーを開いたりするショートカットを作りました。
やり方です。
バッチファイル (.bat) で、簡単に実現することができました。
バッチファイルの中で、『既定のタブ(デフォルトのタブ)』を変更してから、タスクマネージャーを起動するだけでした。
目的のタブが一発で開けるようになって、とても便利になりました。
ところで、タスクマネージャーには既に、『既定のタブ(デフォルトのタブ)』を設定する機能がありました。
メニューバーの『オプション(O)』⇒『既定のタブを設定(D)』から、起動時のタブを選ぶことができました。
ですが、自分はよく使うタブが2つあったので、直接タブを指定して開くショートカットが必要だったんですよね。
幸いなことに、『既定のタブを設定(D)』の設定値は、レジストリに保存されていました。
そこで、バッチファイルを使った作戦を思いつきました。
既定のタブを変更してから起動する、という作戦です。
レジストリは、コマンドラインの reg add
コマンドで、変更することができました。
タスクマネージャーは、コマンドラインの start
コマンドで、起動することができました。
ショートカットの作り方
タブを指定してタスクマネージャーを起動するショートカットの作り方です。
バッチファイルを作ります
『パフォーマンス』タブを指定して開くバッチファイルを作ります。
以下のテキストを、バッチファイル (.bat) として、好きな場所に保存します。
set reg_key=HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\TaskManager
set reg_name=StartUpTab
reg add "%reg_key%" /v "%reg_name%" /t REG_DWORD /d 1 /f
start "" taskmgr
(保存場所の例)C:\\Users\\%USERNAME%\\Desktop\\プロセス.bat
(文字コード/エンコーディング)メモ帳なら ANSI で保存します。その他のテキストエディタなら、CP932 または SHIFT-JIS で保存します。
このバッチファイルをダブルクリックしたら、タスクマネージャーが起動して、意図した通り、『パフォーマンス』タブが表示されました。
成功です。
※ 当然のことながら、バッチファイルを使うたびに、メニューバー ⇒ オプションの『既定のタブを設定(D)』の設定が変わりました。
コマンドの説明
バッチファイルで使用したコマンドの説明です。
set
コマンドは、『キーの名前』と『項目の名前』を変数に代入するために使用しました。
(Microsoft Docs) set (environment variable)
日本語のヘルプは、コマンドプロンプトで set /?
を実行したら読めました。
変数を参照するときは、%reg_key%
や %reg_name%
のように、変数名をパーセント記号で囲むとできました。
もちろん、変数を使わずに、キー名と項目名をそのまま reg add
に使用しても OK でした。
reg add
コマンドは、レジストリの StartUpTab
の値を変更するために使用しました。
日本語のヘルプは、コマンドプロンプトで reg add /?
を実行したら読めました。
使用したパラメーターの説明部分です。
REG ADD キー名 [/v 値名 | /ve] [/t 種類] [/s セパレーター] [/d データ] [/f]
[/reg:32 | /reg:64]
/v 選択したキーの下の追加される値名。
/t レジストリ キーのデータの種類
/d 追加されているレジストリ値名へ割り当てられるデータ。
/f プロンプトなしで既存のレジストリ エントリを強制的に上書きします。
start
コマンドは、タスクマネージャーを起動するために使いました。
日本語のヘルプは、コマンドプロンプトで start /?
を実行したら読めました。
使用したパラメーターの説明部分です。
START ["タイトル"] [/D パス] [/I] [/MIN] [/MAX] [/SEPARATE | /SHARED]
[/LOW | /NORMAL | /HIGH | /REALTIME | /ABOVENORMAL | /BELOWNORMAL]
[/NODE <NUMA ノード>] [/AFFINITY <16 進数の関係マスク>] [/WAIT] [/B]
[コマンド/プログラム] [パラメーター]
"タイトル" ウィンドウのタイトル バーに表示するタイトル。
start
コマンドを使用したら、タスクマネージャーが起動したあと、速やかにバッチファイルが終了しました。
もし、start
コマンドを使わずにタスクマネージャーを起動したらどうなるのか?
その時は、タスクマネージャーを閉じるまで、バッチファイルの画面が残り続けました。
あと、start
と taskmgr
の間に書いたダブルクオーテーション ""
は、必須でした。
省略したら、taskmgr
が "タイトル"
(<title>
) の引数として扱われてしまうようで、うまく起動しませんでした。
タスクマネージャーのタブの指定方法
タスクマネージャーの『既定のタブ(デフォルトのタブ)』は、レジストリの
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\TaskManager
のキーにある StartUpTab
で、指定することができました。
バッチファイルの reg add
コマンドで、/d
の設定値を変更したら、いろいろなタブを指定することができました。
/d 0
(プロセス タブ)/d 1
(パフォーマンス タブ)/d 2
(アプリの履歴 タブ)/d 3
(スタートアップ タブ)/d 4
(ユーザー タブ)/d 5
(詳細 タブ)/d 6
(サービス タブ)
それぞれのタブを開くバッチファイルを作ってみました。
これで、指定したタブが一発で開けるようになりました。
コマンドプロンプトの黒い画面を出さない方法
バッチファイルをダブルクリックしたときに、毎回一瞬だけ、コマンドプロンプトの黒い画面が表示されるのが気になりました。
タスクマネージャーを起動するときに、黒い画面を出さない方法です。
バッチファイルのショートカットを作って、『実行時の大きさ(R):』を『最小化』に設定したら、でなくなりました。
ショートカットの作り方です。
- バッチファイルを、どこか邪魔にならないフォルダに移動します。
- バッチファイルを選択します。
- キーボードの Alt キーを押しながら、マウスでバッチファイルのアイコンを動かします(ドラッグします)。これで、ショートカットができました。
- ショートカットのプロパティを開いて、タブの『ショートカット』にある『実行時の大きさ(R):』を『最小化』に設定します。
- ショートカットを、デスクトップなどに置きます。
これで、黒い画面を出さずにタスクマネージャーを開く、静かなショートカットファイルができました。
厳密にいうと、タスクバーには引き続き一瞬だけ表示されました。
でずがまあ、それは良しとしました。
あとは、アイコン変更ですね。
アイコンの変更方法
ショートカットのアイコンを『タスクマネージャー』に変更する方法です。
ショートカットのプロパティを開いて、『アイコンの変更(C)…』を押します。
『このファイル内のアイコンを検索(L):』のところに、『%windir%\system32\taskmgr.exe』と入力して、Enter を押します。
これで、『タスクマネージャー』のアイコンが選べるようになりました。
以上です
タスクマネージャーのタブを指定して開くショートカットは、とても便利でした。
自分は、『パフォーマンス』と『詳細』の2つを、良く使っていました。
目的のタブが直接開けるようになって、良かったです。